『君の手がささやいている』(きみのてがささやいている)は、軽部潤子による日本の漫画作品、およびこれを原作としたテレビドラマのシリーズ。
漫画作品は、1992年から1996年に『mimi』(講談社)に連載された。1994年、第18回講談社漫画賞少女部門を受賞。テレビドラマは、1997年から2001年に年1回のスペシャルドラマとしてテレビ朝日系列で放送され、1998年にATP賞'98テレビグランプリ、1999年に第7回橋田賞を受賞した。
概要
漫画作品は、『mimi』1992年11月号から1997年1月号に連載。全40話。単行本は講談社コミックスミミから全10巻が発行された。1994年度(平成6年)、第18回講談社漫画賞少女部門を受賞。
聴覚障害者のヒロインと彼女と共に生きる夫や娘、家族が、さまざまな障害や葛藤をお互い支え合い分かち合い、愛の力で乗り越えていく姿を描く。通読すれば登場人物の成長過程が伺えるが、おのおの一話完結であり、読者に「真の愛情とは何か」を問い掛ける。単行本の扉絵では毎回、登場人物による手話が描かれ、簡単な手話辞典になっている。
放送 1997年秋
話数 全5話
原作 漫画『君の手がささやいている』軽部潤子
放送局 テレビ朝日
演出:新城毅彦 出演:武田真治 | 菅野美穂 | 中村麻美
演出
新城毅彦
プロデューサー
黒田徹也
(テレビ朝日)
佐々木基
(テレビ朝日)
東城祐司
(MMJ)
清水真由美
(MMJ)
原作
軽部潤子
「君の手がささやいている」「新・君の手がささやいている」(講談社刊)
脚本
岡田惠和
出演
武田真治
野辺博文
菅野美穂
野辺美栄子
中村麻美
坂井奈保子
斎藤陽一郎
中田義章
木内みどり
武田晴子
本田博太郎
武田 功
高樹沙耶
遠藤聡子
石田太郎
野辺靖彦
加賀まりこ
野辺正江
テレビドラマ
1997年から2001年に、年一度、秋~冬にかけてのスペシャルドラマとしてテレビ朝日系列で放送された。全5章。1998年に、第1章がATP賞'98テレビグランプリ及びドラマ部門優秀賞を受賞、1999年に第2章が第7回橋田賞を受賞。俳優陣やスタッフが一体となった丁寧な作品作りが高い評価を受けた。現在はDVDがバンダイビジュアルより発売されている。
第1章 1997年12月15日(90分)
博文と美栄子の出会いから、様々な苦難を乗り越えて結婚するまでを描く。
第2章 1998年10月1日(96分)
美栄子の妊娠から出産、千鶴の幼少期までを描く。美栄子は耳の聞こえない自分が子供を産んできちんと育てられるかどうか、不安な気持ちに駆られる。
第3章 1999年10月7日(98分)
千鶴の幼少期のエピソードから博文の転勤話と仙台への引越し、千鶴の小学校入学時までを描く。
第4章 2000年10月5日(91分)
仙台から東京に戻ってきた野辺家。小学校3年生になった千鶴の恋と、博文が仕事で苦難に立ち向かう姿を中心に描く。
最終章 2001年12月26日(122分)
千鶴は小学校6年生になり反抗期に。コミュニケーションが上手く取れずに悩む美栄子の心の葛藤とそれを支える博文。また博文はあるきっかけから「もし自分が今、急に亡くなったら」と漠然とした心の不安を抱える。そしてあるきっかけから聴力回復の可能性を知った美栄子の取るべき道とは…。
スタッフ
原作:軽部潤子
脚本:岡田惠和
演出:新城毅彦
音楽:吉俣良
手話コーディネート:丸山浩路
主題歌:「心の愛(I just called to say I love you)」スティーヴィー・ワンダー
技術協力:渋谷ビデオスタジオ
美術協力:KHKアート
編集・MA:ザ・チューブ
スタジオ:東京メディアシティTMC-1
プロデュース:黒田徹也、佐々木基、東城祐司、清水真由美
制作:テレビ朝日、メディアミックス・ジャパン