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ブルーレイ版( Blu-ray)不良番長 猪の鹿お蝶(1969年の映画) 1枚組 BOX 日本語音声 梅宮辰夫 千葉真一

6300円 <全日本最安値挑戦中‼️>
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  • 商品の説明

     不良番長 猪の鹿お蝶

    1969年 東映
    監督:野田幸男 主演:梅宮辰夫、菅原文太、千葉真一、宮園純子
     
    むか~し、一本目を書いた「不良番長シリーズ」を何回かに分けてみていきます。まずは二作目。当時の東映の任侠映画やギャング映画のパロディ色満載のなかなか迫力ある作品。相手役の宮園純子はまさしく藤純子のパロディであり、このあとで、テレビ「プレイガール」でやる役にも似ている。一作目に続き、ここでも梅宮の下の若者たちは皆死んでしまう破滅劇。途中で左とん平が「やっぱり組織には勝てないのか」というセリフがまさに時代を示している。そして、この映画が封切られた1969年1月18日は東大安田講堂の攻防戦がおこなわれた日である。
     
    ネリカンで臭い飯を食いながらも梅宮以下仲間たちは盃をかわす。そして五年後、スクラップ店の一角を借りてダンス教室を開いている梅宮と谷隼人らがいた。彼らは街で女をナンパしてきてはここでレッスンし、東南アジアのブローカー(由利徹)に売っていた。だがそこにやはり仲間の克美しげるがヤクザに追われてくる。追いかけてきたヤクザ(曽根晴美)は鑑別所でも敵対していた人間だった。女の引き抜きで因縁をつけられたり、千葉や菅原らムショ仲間がその周辺に集まってきてヤクザたちとの敵対関係が悪化。資金難に賭場に行くがいかさま賭博にひっかかりそうになり賭博師の宮園に助けられる。そして彼女の案で自動車泥棒をして売り払い金を稼ぐ計画をするが、ヤクザのボス(河津清三郎)の車を盗んでしまう。その中には総会屋(水島道太郎)がゆすりに使う決算書があった。女(三原葉子)に白状させ、彼らが密談する場面もスパイし、梅宮は取引を成功させるが、彼らは克美を誘拐し一気につぶしにかかった。克美が殺され、彼が乗せられてきた車に仕掛けてあった爆弾でふたりが死亡。梅宮たちはバイクに乗り殴り込みに。しかし、梅宮と宮園以外はみな犠牲になり、金庫にあった金も焼けてしまう。ひとり旅立つ宮園、そのケツをさわってひとりバイクでとばす梅宮だった。
     
    健さんや藤純子の映画のパロディという面を持たせながら、新しいアクション映画を作ろうとした姿勢はよくわかる。それは、日活ニューアクションなどにもシンクロする感じだ。つまり時代がこういう集団抗争劇を描かせ、ヒーロー以外は朽ちて、目的もつかめずに破滅的にエンドマークがでるともいうのも必然だったのだろう。そう、ある意味、敗戦の日に封切られた映画なのだから。
     
    だが、梅宮たちのグループに学生運動のような思想はない。だが、それでも生きるというために組織や体制が邪魔をするという点では学生運動と同じなのだ。そして、あくまでもフリーのチンピラとして大きなものに向かっていく姿は当時の若者たちにどう写ったのかすごく気にはなる。そう、東大のくずれる姿を見て、この映画をみた人もいたはずなのだから・・・。
     
    克美しげるが、水島の息子だったという話がでてくるが、この話も学生運動をする息子と組織を牛耳る父親みたいな構図を考えているのではないか?時代が世代の断層がさまざまにあった時代の脚本にほかならない。不良番長シリーズではとてもいい味出している克美だが、ことし鬼籍に入ったひとりである。ここでご冥福をお祈りします。
     
    そして、この映画の華はなんといっても宮園純子だろう。藤純子と共演もしている彼女だが、やはりB級の匂いがする。そのあたりがこの映画にはぴったりで、花札を武器にする艶姿なかなかよいです。この花札が道具になる感じは後に「スケバン刑事」の折鶴が武器になるのと同じで、絶対的な嘘が気持ち良い感じは好きです。
     
    まあ、宮園にはお色気シーンはないし、三原葉子が下着になったりはするが、まだまだそのあたりはおとなしい感じで、梅宮自体が女と絡むシーンもないので、いたって硬派な一本である。
     
    そして、悪役に河津や水島を使うというのはすごい贅沢であり、脇に千葉真一や菅原文太がいるというのも当時の彼らの位置がそこだったとはいえ、なにかしびれる。つまり、最初にパロディと書いたがそれを大きく超えたエンターテインメントに仕上がっているのだ。その最たるものがラストの殴り込みのシーンであり、野田幸男のシャープな演出が光る。アクション映画はこう撮るとおもしろいというお手本のような感じで、その道を目指す人には是非みていただきたい。
     
    とにかく、役者も揃っているし、荒唐無稽で体制が全く関与しない世界は気持ちよく、圧倒的に見終わったあとは心地よい一本だ。こんな映画、今の日本で撮ることもないだろうし、撮れる人もいないということだ。