■製作
WOWOW(2014)
監督:永田琴
脚本:吉田紀子、田辺満
原作:東野圭吾「変身」
■主な出演
神木隆之介、二階堂ふみ、村上淳、臼田あさ美、伊武雅刀
■あらすじ
画家を夢見ながら産業機器メーカーの工場で働く成瀬純一は、クリスマスイブに恋人の葉村恵に贈る婚約指輪を購入しようと立ち寄った宝石店で強盗事件に巻き込まれ頭部に大怪我を負い、世界初の生体間脳移植手術によって一命をとりとめた。だが本人には脳移植の事実は知らされず、退院後には聴覚が過敏になるとともに暴力的になり、ついには恵に対しても以前とは違う感情を抱き始める純一。次第に彼は変わり続ける自分に気づき、恐怖に襲われる…。
■感想
これまた全5話のWOWOWドラマです。原作は東野圭吾の医療サスペンス。人間とは何か?愛するとは何か?心は一体どこにあるのか?奇跡の医科学、禁断の技術を軸に切ないラブストーリーを描いている。
東野圭吾の作品は「魔球」から「マスカレード・イブ」あたりまではすべて読んでいるので、こちらも読んでいるはずなんだけど、例に漏れず程よく忘れていたため、サスペンスドラマとしては十分に楽しめました。
何よりニノマエ(ドラマ「SPEC」のニノマエジュウイチ)以外の「ダークな神木隆之介」が新鮮で。
他のキャラも絶妙で良いキャスティングだったと思います。とくに合ってるなぁ〜と思えたのは、恵役の二階堂ふみかな。
あと恵が働く画材ショップオーナー役のマキタスポーツもけっこう好きでした。
で、ストーリーはどっちかっていうと救いのない話。まぁ東野圭吾って割と救いのない話を書いている印象なのでね。そこに驚きはなく。救いはないけど終盤の切なさにはウルッとしました。
誰かを救える医学、どんどん発展していってほしいけど、研究の裏で誰かが人生を狂わせるほどの犠牲を払っているとしたら、それもどうなの?と思ってしまうし…
しかし実際のところ人間ではなくマウスが使われているわけで…、じゃあネズミだったら良いのかというと、それもまた命で。
ムムムとなり、結局この世界は「人間のルール」で成り立ってしまっているんだなとつくづく思い知らされてしまうのであった。。。
なかなか深いのぅ〜。